当院のスタッフが、医院からのお知らせや日々のできごと、
感じたことを綴ります。
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2016年5月15日(日)
歯科医師向けスタディーグループ
JARD TOKYO
Japanese Association of Restorative Dentistory
の特別講演にお招き頂き
3時間に渡り
「歯内療法をする前に
-Considerations before Endodontic Treatment-」
というタイトルで
根管治療に関する講演をさせて頂きました。
1990年代よりマイクロスコープ・Ni-Tiファイル・CBCTなどの普及により歯内療法は飛躍的進化を遂げた。歯牙の欠損に対するインプラント治療は必要であると考えられるが、過度のインプラント治療への傾向は、本年発表された論文で否定されつつある。近年、我が国でもインプラント治療からの脱却を図る歯科医師が増え、歯内療法に熱い視線が注がれている。しかしながら歯内療法も前述したマイクロスコープなどの器材があるからと言って成功するものではない。どんな歯科治療でも同じ事が言えるが、歯内療法においても魔法は存在しないのである。歯内療法の根幹は根管に起こった感染の除去であり、この基本コンセプトを遵守しなければ成功するものも失敗に終わる可能性がある。本講演では歯内療法で遵守すべき事項をお話させて頂く。
以上の事をベースに
根管治療に関する基礎的なお話をさせて頂きました。
参加者の先生方からも
色々な質問を頂きまして、
また講演後の懇親会においても
先生方から多岐に渡る
根管治療に関する質問を多く頂きました。
日常の歯科治療
臨床において
根管治療は非常に多くの時間を費やすものですが、
非常に難しい治療です。
直径0.1mm単位の根管を相手に
治療を行うので、
非常に神経を使うのと
テクニックを必要とします。
このテクニックを使うためには
基礎の理論が重要であると思います。
最新の器具器材も必要でがありますが、
コンセプトをはっきりさせておかないと
治るものも治らないという
事も起こりかねません。
日曜の午後という
貴重なお時間を頂きましたが、
少しでもお役に立てればと思いました。